pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

9月のダンス記。

 
 
もうじき9月も終わりますが・・・。
今年はますます不況、そして日本敬遠のせいか、あまりめぼしいダンス公演がありません。
出不精もあいまって、このところ地元消化に。
 
先月末の東京バレエ団のドンキに始まって、月頭のコンドルズ、そして今日は金沢でヤスミン・ゴデール。
コンドルズが純粋にダンスかは別として、7年ぶりに生公演を観たのだけれど、まったく変わってなく。
 
↑こちらは熱狂醒めてかなりたつので、もう語るまい。ですな。
 
金沢21世紀のシアターが結構いろいろパフォーマンスをすることがわかり、このところぼちぼち行くように。
近いのはいいことだ。
しかし、はりきって前売りを買ったものの、今日は台風到来。
北陸は強風域・大雨だったので、結果オーライでしたが、若干気が重くなる要因に。
 
ヤスミン・ゴデールはイスラエルのダンサー・振付家で、東京のダンス・トリエンナーレのために来ている模様。
トリエンナーレも一度観たいものだ、と思いつつ、案外足が動きませんな。
 
チケットを買ったものの、お題目などをあまりよく読んでいなかったことが中盤判明。
男女一人ずつフロアに立っていて、血(内臓)が出てきたあたりでやはりテーマは「愛」なのか、と思ったらチラシに「LOVE FIRE」とちゃんと書いてありました(^^;)。
 
しかしなんというか、ラララやピナ・バウシュにみられるような「愛の哀しみ」とも違う、初めてみる「愛のカタチ」。
どうでもいいことですが、イスラエルは男女ともに徴兵のある国だったなあ、とふと思いました。
だからといって単純に男女対等というのとも違う、非常に抽象的かつ高度に概念的な「関係性」は、複雑でドライでセンシュアル。
繰り返すようですが初めてみる表現で、なんともまあ、不思議な感じ。
好きか嫌いか、いいか悪いかは別として。
 
全然違うけど、学生時代にパリのユースホステルで同室になったイスラエル人をなぜか思い出して、ある種の民族性なのかな~、などと思ったりもしました(^^;)。
 
ダンサーは二人とも、極端にマッチョでもないし、男性にも女性性をみることもなく。
ゴデールのほうが支配権をもっているようにもみえますが、かといって「女性支配」というよりはただの個性に落ちるような気が。
この人もハニカミかわいいようでどこか皮肉っぽい、私が思うところのイスラエル人らしい顔の表情が、余計に性の臭いを消し去っていたのかな~などとも思います。
このダンサー同士じゃないと成り立たんだろう、と思うところがあり、どこかしら特定の演劇シーンをみているようでもありました。
 
1時間ほどで終わるとあらかじめきいていたので、どんな終わり方をするのだろう、と終盤ぼんやり思っていたら、まったく予想外にほんとうに終わりあたりで急に第三の人物が登場して、あれは何なんだろう…?
必要だったのか…?
そして、案外フツーに終わりました。
 
クラシックでドラマティックな音楽と高度に抽象的なダンスが意外とうまく組み合わさっていたなぁ、と思います。
 
…そんなかんなでうっかり、次回はノイズムをみることに。
ミニシアターが続きます。