さて。
アフター・コロナで、各地、滞っていた企画が目白押しのシーズン感を感じる今日この頃。
各地で見たい展覧会目白押しな気分と出不精癖の葛藤に苦しむ今日この頃。
猛暑で動けなかった7−9月が恨まれます。
さて。本格的シーズンは10月10日前後、と思っていたのですが、なんとなく7月のうちに見そびれた国立新美術館展のテート展が連休前に終わってしまうので、大阪で見るか迷ったところで、なんとか9月末に滑り込んできました。
…これは話題になったのが完全に番宣だと思いましたが…、ついでに、始まったばかりだったイブ・サン・ローラン展を見てきました。
春にディオール展がチケット入手困難になるほどの過熱っぷりでしたが、実際はどうでしたか?
混雑ノーサンキュー、ゆうほどディオール好きか?、そもそも、ファッション展は展示でがっかりすることが多く、こちらは見てはいません。
…というくらい同じテンションで、チケットがあったし、くらいで行ってみたイヴ展ですが、実際にはかなり感銘を受けて帰ってきましたよん。
たとえガリアーノの時代があったにせよ、ディオールの1950年代ルックはやはり、私にとて「おじさんが好む良家良嬢ルック」以下でも以上でもないところ、ですが、イヴは、なんというか先鋭的でありながらも、反逆からくるのではなく、繊細で本質的、芸術的、因襲的でなく多元的、というところが共感できました。
イヴとディオールは切っても切れない関係なんですがねぇ。
やはりディオールは、デザイナー自身の感性を知るには早逝してしまったために知る由がなし、というところか。
もちろんイヴも全然私の同時代ではありませんが(90年代は沈滞の感があるし、引退の瞬間に再注目されたデザイナー、という世代観)、20世紀を体現したデザイナーであることに共感。
ファッション展に何が共感できないかといえば、マネキンが着た服がなぜかいつももっさり感を放ち、感動が薄まってしまうことが多いなのですが、今回の展示は不思議とそんな感じはせず、クチュリエたちの魂がじわじわと感じられました。
すごく演出にこった、という感のない展示なのに。
もちろん、今はデザイナーが違う創業者の名を冠しただけにすぎない一ブランドだし、とはいえ服はとても買えませんが、最近出てるカッサンドラのバックなら買えるかも(欲しい…)と思う今日この頃。
コンサバに振れないようにコントロールすれば、今もYSLはとてもかっこいいメゾン。
黒といえば川久保怜や山本耀司が始めた世界のようにも語られますが、なかなか、イヴのノワールも、革新的でアイコニックです。
…と、あまりに(意外に)感動したので、図録を買っても良いかも・・・と思ったのですが、た、高い。
しかし、今の感動を忘れてしまうのももったいないし…、と思って買いましたが、どういうわけか、図録の写真ではやはり実際のドレスの美しさがちっとも再現されておらず。
せっかくなら、もう少しブランドの粋を再現するスーベニアが欲しかったなぁ。
最初の週末に売り切れてしまったというトートバックが気になります。