pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

奈良へ。

学生時代、京都の南に住んでいたので、それなりに行動圏にあった奈良。
とはいえ、ちょっと立ち寄る、という感じで、それなりに行っている割には、いつも奈良公園周辺を歩くだけ。
しかも、案外正倉院展の時しか…行かない。

基本的には日帰り圏だけど、今回は腹をくくってえいやあと、明日香村まで行ってきました。
色々頭を整理したかったこともあるんですけど、なんとまあ、小学校5年生のとき、母親に無理いって連れて行ってもらって以来です…。
当時、文芸春秋の表紙の絵になっていた、亀石をみるために。
何か覚えているかな…と思いましたが、結構、記憶がない。
とにかく夏の暑いさなか、レンタサイクルでひたすら石を回った思い出が。
当時はインターネット社会ではないので、よく行ったものだ…。
それに比べると現代は電車時刻も現地情報もパパパと調べられて、楽な時代ですわね。

炎天下だったけど、バスは一時間に一本、レンタカーもどうやら冷房無しの電気自動車押しなので、断念。
距離感がつかめなくて迷ったけど、レンタサイクルを借りました。

急行の止まる橿原神宮前よりは、山寄の明日香村の町の中のほうがとても美味しそうなご飯屋さんが多い模様。
が、朝7時出発の身なので、とにかく、ご飯が先に食べたい!ということで、電車接続がちょっぴり悪くなったけど、飛鳥駅(こちらは吉野線になるため、本数が少ない)でおりました。
「コッコロ」というカフェでお昼。ちょっぴり観光地値段を感じますが、定食は自然派で明日香らしいような。
高松家塚古墳も、地元民がみょうがを貯蔵する穴を掘って発見したとかしなかったとかいうし…、農村ですよね。

時代は変わって、今はレンタサイクルも電気自転車があるので、案の定坂の多い旅には大変便利。
いい時代になったものだ…。
ただ、道路標示が自転車利用者にはちょっぴりわかりにくく、無駄に歩いたことも多々。
飛鳥から降りたので、たぶん前回行ってないや…と思った高松塚古墳から行きました。
まあ、古墳ていっても、なにがみれるわけでもないんですけどね。

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↑こんな感じ。
壁画をはぎ取る工程で解体したみたいだし、復元、というところなのかしら。
近くの壁画館も模写館ですが、せっかくなのでみてきました。しかし、人っ子一人いない、きれいに整備された公園。

最終的には、山寄の橿原神宮駅側?にある万葉文化館まで行きたかったので、何とか5時に自転車が返せるよう、前回観た石はそこそこに端折って、ルートを立てました。
しかしまあ、自転車の難点は、地図みながら運転できないことですね。

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でもまあ、せっかくだから亀はみよう、と思って、途中にあった天武天皇持統天皇量に立ち寄りました。
この、いかにも宮内庁的門構え、記憶にある!と瞬間思いましたよ。
天皇陵はだいたいどこに行ってもこんな感じで、こんもりした丘には、もう想像力を働かせるしかないですね…。
ここも誰もいなかった。

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そして、亀石。
結構わかりにくいとこにありました。
というのも、「亀石休憩所」という、手作り感あふれる無人売店(民家?)の敷地内のようなところに狭苦しく収まっていたので…。
亀…、そうだったのか。私有地なんですかね。
この日は本当に暑かったので、休憩所で一服させていただきました。ここでも誰にも会わない…。

で、皇極天皇が建てたという飛鳥板蓋宮を目指すも、途中丘の上にみえた橘寺があまりにもいい感じにみえたので、立ち寄ることに。
聖徳太子が生まれたというところですが、行ってみると案外、記憶がない。

お寺は岡寺だけ行こうと思っていたのですが、最初に会ったボランティアの方によると坂道が半端なくしんどそうだったので、やめました。だから遠目に、塔を撮ってみる。うーん、高そうですね。

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このあたりから位置関係がよくわからなくなりましたが、板蓋宮へ向かうつもりが、どうやら石舞台のほうが近そうなので、進路変更。
距離感がつかめなかったので、あまりあちこちいかないつもりだったんだけど、電気自転車があれば案外すいすい行けるものですねぇ。

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丘の上に上がって、そうそう、こんな感じだったわ~と思い出す。
石室に入れるので、下りてみるとすごく涼しかった。
なんか書いてないかな~とみても、あまりそんな気配はありません。
しかしまあ、高松塚の大きさよりは大きいような気がするので、馬子の権力を感じますねぇ。
橘寺あたりから他の観光客とチラホラ会うようになりました。

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途中、古い街並みを通りました。
正直、明日香村は遺跡のことばかり考えていて、こんな江戸時代の商家の街並みがあったなんて全然予想していませんでした。何のお商売で栄えたんだろう?
ちなみに、手前のカフェがとても有名で、ほんとはここでお昼にしたかった…。

明日香村は、なんというか、途中自転車でも入るのがためらわれるくらい細い路地がたくさんあって、昔ながらの町の人の生活を感じます。


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そして、板蓋宮。
当たり前ですが、なにもありません。
でもまあ、飛鳥時代の始まりを感じたかったので、まずまず。
ここから万葉文化館へ行き、しばし涼みました。

見学が案外さくっと終わったので、飛鳥大仏をみた記憶を確かめるために飛鳥寺へ行きました。
うーん、仏像が有名だったから、やはり昔行ったのは飛鳥寺だったのか。
門構えを観てもちっともぴんと来ないし、仏像は有名すぎるので実見の記憶か怪しいし。
お寺にしては珍しく、本尊をとってもいいとのことだったので、先に入っていた学生と思われる団体に紛れて撮ってきました。

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日本最古の寺、とはいえ、今はこじんまりしていて、廊下にある展示もほほえましい感じ。
裏に入鹿の首塚があるということで行ってみましたが、途中の田んぼで、もぞもぞ動く影が。
ちょっぴり大きくなったオタマジャクシと、タニシが!

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…あんまりよくみえませんね。
なんというか、農薬の影響で最近はオタマジャクシもみなくなった、といわれているので、明日香は自然のままなのかな~、としみじみしました。

2回目の観光だったので、なんというか、あんまり意欲のないことをいっていたため、最初に会ったボランティアさんをがっかりさせたかもしれません?が、明日香村の考古学資料室と甘樫丘がぜひおすすめ、とのこと。
ここで4時を過ぎていたので、そろそろ自転車の門限も気になり、また資料室は閉館。
ということで、甘樫丘へ行くことに。

当たり前ですが、丘なので、うっかりのぼりが大変でした。
戸隠の奥社とまではいかないけど、甘かったな~と思いつつ。

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ボランティアさんの話では、藤原京もみえるとかいう話でしたが…、ちょっと分かりません。
何とか、耳成山っぽいところと香久山っぽくみえたところを写してみる。
地図のモニュメントもあるのですが…、ちょっとよくわかりません。
そして案外、生い茂る木が邪魔で見晴らしはそんなに良くはありませんでした。
帰りは私と同じように、途中後悔しかけたお兄さんに声をかけられました。そうだよね…。

ここから、猛ダッシュで駅へ向かって、何とか10分前に自転車を返すことができました。
橿原神宮前駅は、当たり前ですが、線路向こう側の神宮側のほうが栄えてるのか、やはりお昼は飛鳥にしてよかったな~と思う。

帰りは急行も特急もなくて、宿泊地の奈良まで鈍行で帰りました。
いろんな駅があるんですねぇ。

奈良市のほうは、博物館へ行きたかったので、翌日奈良公園を通って歩きました。

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いつもは秋に来ることが多いので、たいてい角を切った後の鹿しかみたことがなく、驚いたことに、初夏の鹿の角は本当にきれいだということがわかり、思わず撮影。
春に生まれたらしい小鹿もボチボチ。鳴いているのもかわいかったです。

奈良博も、いつも混み合う正倉院展にしかいったことがなかったのですが、4月に改装されたなら仏像館はよかったです。
飛鳥時代の金銅仏がよかった。
これでもか、というくらい並んでいたので、結局、この辺でお昼にしました。
ちょっと公園から外れるところに葛専門店があり、葛うどんを食べました。
日持ちがしなくてお土産に買えませんでしたが、葛饅頭がおいしかった。

で、県庁から平城京跡へバスが出ていることがわかり、そのまま向かうことに。
奈良は公園から外れたところへあまり行くことがなかったので、ついでに途中の法華寺へ。
そうだろう、とは思いましたが、やはり国宝の観音像はレプリカでした。
暑かったので、お寺の人がかけてくれた解説テープを聞いて一休み。
かつての国分尼寺総本山ですが、今はとても静か。

この後結構大変でしたが、暑い中、頑張って平城京跡へ歩く。
近鉄線からよくみたとおりのまま、何もないところだとは知っていましたが。
実際行ってみると…、ものすごく広大!
昨日の板蓋宮に比べると…、町づくりの規模のけた違いが雲泥。

ところどころに復元の建物がありますが、ほかはわりと茫々としたところで、それもまたそれで驚き。
最初に入った資料館のボランティアさんに聞いたところ、遺跡は国の買い上げ地になっているそうで、あちこちの施設は無料でした。
(明日香に比べると、奈良は高いなぁ…と思ったので感動)

しかしとにかく暑い日だったので、太極殿側から入った私は、おじさんに勧められた朱雀門へ行くのは断念しました。平城京は交通の便が悪いし。
し、結構時間に余裕があったのですが、昨日の今日で相当疲れてしまい、帰りは京都であそぼ~と思ったのも断念。

太極殿に立って、君子南面するとこういう感じだったのか~、とスケール感を感じ、帰途につきました。