pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

エオンナガタ。

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今年はギエム当たり年。
ひきつづき、東京で『エオンナガタ』を観てきました。

何の予備知識もなく行ったところ、開幕直前にツレから三人舞台ということをきく。
振付家のマリファントはともかく、演出家のルパージュはさぞ大変だったろう…。
ぜんぶ、ギエム姐さんの仕業らしいです(誇張があるかもしれませんが)。
でも、結果として、3人でヨカッタ。

『エオンナガタ』はナガタが日本語っぽい(人名っぽい)な~、と思っていたら、「エオン」+「女形」なんだそうで。
エオンとはフランス革命前後を生きた伝説的な騎士=シュヴァリエで、女性としてエカテリーナ2世のもとへ送られたり、男性としてイギリス公使として送られたり、という数奇な人生を送った(らしい)「美形」の男性(軍人/スパイ)のこと。
これも全然予習せずにいったのですが、たまたま以前、日本でアニメ化されたころ雑誌で紹介されていたのを読んだことがあって、あ、あれだな~ということがわかりました。
なにせ、遅刻ギリギリにいったので、プログラムが先に買えなかった…。

↑バレエは、あらかじめ筋がわかっていたほうがよい鑑賞のできるものですが、そういった意味では21世紀のクラッシック・バレエ(物語バレエ)だな~、としみじみ思いながら観ていました。

男性/女性の間でのエオンの苦悩と、中性的、というよりは超性的(むかし、『ロッキー・ホラー・ショウ』の歌に「生まれはトランス・セクシャル星~♪」というのがあったな…)なギエムの像が重なって、なかなか示唆に富む内容。
それぞれの人格を3人で演じ分けたり、鏡をうまく取り入れた演出など…、ものすごく、いろんなものが絶妙。

+、衣装は故・マックィーンで、それぞれの鬼才が同時代にいて、その同時代にみられてよかったな~としみじみ。

それにしてもギエム、すごい。
初めてみた10年前は、身体能力の高さにかえって無感動だったのだけれど…。
いまは、『ジゼル』の振付が伝説的になったのもわかるような気がします。
まさにミューズだわ…。

最終日だったので、先日の『ボレロ』とあわせ、「お疲れ様~」と心より思いました(^^)。