pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

バレエ『ノートルダム・ドパリ』

やっつけバレエ鑑賞。
なぜこのタイミングで買ってしまったのか、もはや忘れてしまったDVD。
1996年のパリ・オペラ座による公演です。
そして、私の苦手なローラン・プティの作品。

ときどき、「ノートルダム・ド・パリ」と「リゴレット」を混同してしまうのですが…、「せむし」(←たぶん、いまは差別用語)のカジモドと、「ジプシー」(←これもいまでは差別用語)の娘・エスメラルダが出てくる話だっけ…、といううろ覚えでみ始めました。

エトワールはいまの世代よりひと世代前(といっても、ニコラ・ル・リッシュやルグリ先生はいまも踊っていますが)、なんとなくもっさりしたイヴ・サン・ローランの衣装が90年代を感じさせます(^^;)。
エスメラルダ役のイザベル・ゲランはいかにもフランスの年増女的色香があまり好きではないのですが、そうした個人の好みは別にして、この世代のオペラ座のエトワールは、女優ですね~。

そして、悪役のローラン・イレール。なんというか、表情のない中性的で冷酷な踊りが、実にマッチ。いまのパリ・オペラ座も文芸モノがうまいとは思いますが、こういうタイプのエトワールは少なくなってきているかも…。そういった意味で貴重。

意外に出番の少ないルグリ先生(←殺されてしまうから)ですが、ひゃ~、若い。金髪だったのか~?

主役のニコラ・ル・リッシュは、実際にもそんなにハンサムさんではありませんが(^^;)、カジモドメイクで…、誰かわかりません。踊るのに唇をひん曲げてるのも…、大変ですね。
「せむし」役なので、終始片腕を上げた状態で踊る(手足がとても長いので、不思議な感じもしますが)。
けど、さすがに断然うまいのですよ。
途中、演出で何人かのダミー・カジモドが舞台を横切っていくのですが、その辺で際立って実力の違いがわかります。
当時おそらく20代前半くらいではないかあと思いますが…、や~、若くしてエトワールに指名されたひとはやはりすごいのですねぇ。

↑以上のような、実力派エトワールが贅沢に出演する、という意味ではみごたえのある作品。
相変わらず好きにはなれないプティの演目ですが、やはりプティは、パリ・オペラ座でないとできないよな~、と思った次第。