pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

ギエム&カーン

今年はダンスイベント不作。
というか、忙しかったのか…?

とにかく振り返って、あまり収穫がなかった一年。
最後の締めくくりに、シルヴィ・ギエムとアクラム・カーンの「聖なる怪物たち」と観てきました。

以前に埼玉で公演のあった「ゼロ度」が、北陸在住の私には上京の厳しい1月の大寒のころだったため、気になっていたものの観れず。
この前後、西村しのぶという漫画家のエッセー漫画に、エルメスの顧客パーティー?でカーンとギエムが躍ったらしいことが描かれていて、絶対この二人がみたい!という気持ちが高まっていました。

で、会場でもらったプログラムから、予想外のことが発覚。
まず、二人とも振り付けはしていない。
ギエムはともかく、カーンについてはよく知らないことも多く、ずっとカーンが振付るのかと思っていたけれど。自分的に意外。
ちなみに、ギエムのほうはあまり振付に関心がないらしく、10年ほど前にフィンランドだったかの劇団のための「ジゼル」の振付をおこなったということが伝説になっています。これは面白いといううわさなんですが…。

もうひとつは、セリフがあること。
私がバレエが好きな理由の一つに「セリフがないこと」ということもあるので、できれば言葉なしのほうがいいのだけれど。
あくまでもダンスが好きなのです。身体言語でお願いしますよ。

実際、セリフはかなりファニーで、最初はあまりダンスも少なく、ええ~と思ったのだけど、最終的には、自分の予想していた「聖なる怪物たち」というイメージとは違うけど、なんというか、二人のダンサーが、今回はまだお互いに「初めまして」の段階で、これから徐々に何かやってくれるかなぁ、という将来を期待したい気にさせられた、そんな感じです。
(↑う~ん、ダンス興行的には面白くなかったってことか…?)

それにしても、ギエムは今でも「6時のポーズ」できるのですね~。

私は古典を踊るギエムというのは実は一回もみたことがない(「椿姫」とか「三人姉妹」はあるけど、あれは現代だね)のだけれども、彼女は美人だけれど、何というか、女性なのに男性っぽい意味で中性的にみえるのです。
今回一緒に踊ったカーン(彼の「古典」は民族的にヒンディーということになり、西洋のクラシックとは舞踏言語が多分違う)のほうは、逆に男性だけど女性に近い中性にみえました。

う~ん、うまくいえませんが、二人ともトランスセクシャル的な相性がいいようにみえました。
ギエムとタイマン張る(←コラボレーションよりタイマンだね)のは男性にとって難しそうですが、カーンは合うのかも。
ゆるいというか、包容力があるというか…。「エマーヴェイユ」並みにうまく言い表せませんね(^^;)