pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

『インセプション』

夏です。暑いデスね~。
こんな日の休みは自宅にいるよりは出かけたいもの。

夏休みのいなかの映画館にしてはめずらしく、大人の映画(アニメでないという意味で)をやっているようだったので、『インセプション』をみることに。
レオ様が太りだした90年代後半より、彼の映画(※アイドルとしてではなく好きな俳優だったのだけど)をみていなかったということが、今回意外なところで発覚(^^;)。

夏休みのモーニングは始まりが早く、なんと9時開演。
どうせ最初は予告編だろ~、と思って多寡をくくっていたところ、最初の10分を見逃してしまいました。
予想通り、ラストに意味深だったシーンだった模様(TT)。
いつもながら、あらかじめあらすじをよく読まずに行ったので、いつも以上になれるのに大変。

結果として、面白いかどうかといえば、あまり面白くなかったです。
なんというか、レオ様抱える心の闇?も、トリックとしては結構わかりやすすぎて、構造が浅いな~、という感じ。
フィクションもあまりにもフィクションすぎて、空々しさががぬぐえません。

もともと、アイデアを盗むことを生業としている主人公が、ターゲットだったはずのサイトー氏(渡辺謙)から、逆にライバル社をつぶすための「インセプション(植え付け)」を依頼され、そのプロジェクトが映画のメイン。
し・か・し、これを引き受ける動機の描写がわかりにくく(動機自体ははっきりしてて、容疑者として入国できないアメリカに行き、亡き妻に残された子どもに再会したいということ)、人間の生々しい欲望みたいものが伝わってこないのが残念。
その上、このミッションの依頼主であるサイトー氏がけして悪人にはみえないし、狙われた大企業の後継者氏も、かえって「父親に愛されていた」という夢がみられて幸せだったんじゃないの?というふうにみえてしまいます。
おまけに、敵・味方入り乱れての結果「グッドジョブ」。

どうでもいいことですが、レオ様に妻がいて子どもがいるという設定は、あまり現実味がありませんね~(年齢的には標準なんだろうけど)。

ラスト、主人公の現実は夢か?という暗示が画面に残されて終わりますが…、これもまたわかりやすすぎるのよ…。

が、心理サスペンスではなくてアクション映画と思えばまあ、楽しめます(ふだん、あまりアクションをみないので…)。
音楽もドキドキだし、キャストも超豪華。皆が主役級(マリオン・コティヤールエレン・ペイジ、ジョセフ=ゴードン・レビット、キリアン・マーフィーなど。…て、ミニシアター系?)なので、見目には楽しい。

ちなみに、日本人を登場させる外国映画にはありがちですが、日本人としては突っ込みどころ満載。
最初のサイトー氏の夢のシーン、狩野山雪風の桃山趣味の襖絵(メトロポリタンを参照?)がバーンと出てきますが…。
やはり、どこか中国趣味との混乱がありますね(建築的に)。
最初を見逃したため、サイトー氏の設定の詳細は分からなかったのですが、日本人の企業家は個人の一存で航空会社を買ったりはしないでしょう(~~)。このへん、マンガみたい。
本筋とは関係ありませんが、アメリカ人の日本人観を垣間見たような気にもなります。
そういう意味では、『ラスト・サムライ』と似てるな~。