pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

ヤン・ファーブル×舟越桂

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金沢で二人展開催中です。
何でこの二人なのかは知りませんが(説明かっ飛ばし)、個人的にファーブルのほうに興味があり、行ってきました。

ちなみに、ファーブルは有名な「ファーブル昆虫記」のファーブルの子孫だそうです。
だから、この人の作品の中で有名なものの一つに、昆虫を使った造形物があります。
10年ほど前も一度丸亀かどこかで個展が開催されたはずで、そのとき、件の昆虫(玉虫?)のドレスは「ものすごいくさいらしい」といううわさをききました。
実際丸亀は遠く、行けませんでしたが…。

その後しばらく、私の中でヤン・ファーブルは造形アーティストというよりはダンス・パフォーマンスの振付師というイメージが強くなっていました。
数年前、ようやく(しぶしぶ)埼玉でダンスステージを観に行ったのですが、期待にたがわず、キチガイじみた(乱痴気系)ステージで、その後みたアラン・プラテルのダンスと総合して、「ベルギー人はキチガイだ」という偏見のスタンプが押されてしまったものです。
まさに、ブリューゲルの絵がそのまんま現代。

で、今回、そういえばファーブルは造形アーティストだったということを思い出し、実際あのダンスステージと比べてどんな感じなのかしら~?、ということを確かめに行きました(^^;)。

…期待?たがわず。
ダンスステージの印象とまったくぶれない人でした。
途中まで、実は昆虫のことはすっかり忘れていたのですが、あるときからちょっとちょっと、出てきます。
(あくまでも二人展なので、最初は舟越氏の作品のほうが目立つ)
ある部屋で、十字架から虫がいっぱいぶら下げられたところがあり、なるほど…、臭いわ。
それはともかく、このとき、このおじさんは地でコンテンポラリーにゴシックなんだわ~、と妙に納得。

後半、日本ではあまりみることのないフランドル派の15,16世紀の絵画の引用があって、個人的に大学時代の専攻分野と重なるので、そのへんはおじさんに関係なく楽しんでました。
…でもまあ、おじさんはそうしたところの正統(後継)何だなあ、と今回よくわかりましたよ。
それに比べると、舟越氏は何で暁斎なのかわかりませんがね。

ちなみに、修学旅行と思われる中学生がやたら出入りしていましたが、何気に、白いドレスが動物の骨の髄の輪切りからできてるのに全く気付いていないようで、無邪気に通り過ぎていくところがどうなの?と、個人的には思いました。
私は最近外科に通ってたので、妙に気になっていただけですが。

むか~しポスターでみた昆虫のドレスは、予想外にもものすごい高い所に展示されていて、そのせいか、意外に崇高な雰囲気を醸し出しておりびっくり。
北方的ゴシック的カトリック的世界観が血脈としてやはり現代ベルギー人にも流れているのね…(あくまでも偏見)。

ちなみに、関連商品なのかは知りませんが、特設のショップに羽ペンが売られていて、つい買ってしまいました。色がファーブル的?
昔から羽ペンというアイテムには弱いのですが…、それにしてもここんとこ、孔雀の羽根ばかり買っています。近所の動物園に本物はいるけれど。
鳥の羽ってなんだか呪われそうで怖いんですけどね。
(↑私も結構迷信深いか?)