pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

日本美術ブーム

なんだそうです。
そのココロはよくわかりませんが、10年前は傍からみて「最先端のエッジィな現代美術」(ちょっと欧米志向)を制作側からも批評側からも追っていると思われた雑誌「美○手帖」も、古美術特集(といっても琳派)を組んだりする世の中に。

つくづく~世の中変わった~ BY浦島たろ子

それはともかく、2000年に京都で開催された「伊藤若冲展」以来、若い人の中でもJAKUCHUは人気なんだそうです。みたことはありませんが、ペットボトルのデザインにも使われているとか。
当時の図録は高くても2500円くらいだったような気がするけれど、今はプレミアがついたらしく、古書目録を読んでると2万円になっていました。高!
最近は入場料もインフレ気味、地方の安月給者にはつらい世の中に。

話はとりとめもなく…。

ところで、国立系の博物館が監修している長寿雑誌「日本の美術」というムックがあり、作品図版も充実して読みやすいので個人的に重宝しています。
そのなかで、約25年前に出された「長沢芦雪」の号を最近買いました。
私的にはこれもまた10年ほど前に千葉で開催された「長沢芦雪展」の図録が欲しいのだけど、こっちはなかなか市場に出ませんね…。

それはさておき、このムックの最後にはときどき内容がより易しい対談が収録されています。
芦雪の号には、若冲コレクターとして知られるエツコ&ジョー・プライス夫妻と研究者の対談が収録されておりました。
対談中、な・ん・と、この当時もいちど「最近、展覧会があって以来、若冲がブームになっているような気がします」と、日本側の研究者がいっています。

な~ん~だ~

という感じ。突然ブームになったわけじゃなくて、いつも人気だったのでない~?

どうでもいいことだが、ちょっと目からウロコ。

ちなみに「若冲好き」を否定しているわけではありません。念のため。
たしかに、一目みたら忘れられないのはよくわかるし。
私自身の初見は10年ほど前の「皇室の秘宝」的な展覧会で、ほかの何をみたかほとんど覚えていないけれど、「動植綵絵」をみたときの衝撃は忘れられません。
鶏がぎゅうぎゅう描かれているアレです。
「こんなのあり?」的な感じと、色彩の美しさ、巧みな筆遣い。これで若冲の名を覚えたようなものですもん…。

でも自分は屈折しているみたいなので、その後の「小出し若冲」戦法にはちょっと辟易。
もう白くはなれませんて(^^;)。

あ~あ~、ただのぼやき。