pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

キューバ旅行回顧②

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振り返れば結構思い出すものですね。
写真は引き続きハバナ。要塞から望むフロリダ湾。
フロリダはアメリカの裕福な?州の固有名詞ではなく、こうやってよく考えてみるとスペイン語
日本人には忘れられた近代史の一幕かしら。

では何でキューバに行ったのか?これは結構訊かれましたね。
友人はゲバラ好きだったんですが、私はそうでもありません。
きっかけになったものは二つあって、「南京豆売り」の音楽の背景に流れたコロニアルスタイルの町への憧憬と、「ハバナ」という、アラミスが出していた香水のイメージ(←難易度の高いメンズフレグランス)。
ただ、キューバの歴史を(悲観的に)考えると、外国人の私が無邪気にコロニアルスタイルに憧れるのもどうかな~と思ってしまいます。

当時みたハバナはの町はあちこちが再開発の途中という感じで、古い建物も太陽と風にさらされたような、土っぽい景色が広がっていて、つまり汚いんだけど、「カリブ海の真珠」の昔日の面影に、上記のような感情が混じったりして、あまり楽しい気分にはなれなかった記憶があります。
アメリカ(合衆国)から極端に冷遇されてきた国は、しかし観光立国として立つためなのか、かえってその隙をついたヨーロッパ投資マネーを招いてしまったようにみえたのは皮肉で(建設ラッシュが垣間見えた)、う~ん、資本主義の奴隷からの解放のための革命の哀しい後日か…、と妙なところで切なくなったものです。

話はかわって、意外なことですが、ハバナ大学には日本語学科があるそうです。
日本人の私には、日本でしか通じないこの言語を日本以外で学ぶ外国人は危篤だな~と思うのですが、なんでなんでしょうね。
ちなみに、ハバナには仙台藩士のキリシタン支倉常長のモニュメントがあります。
ここへ行くと、日本語を話す2人のキューバ人に「ここに書いてある日本語はなにか」聞かれました。熱心ですな。

近代美術館へも行き、ここが意外と(失礼!)面白く、中南米の美術がみんなトロピカルな情熱にあふれているという偏見は払拭されたのでした。戦後のアンフォルメルとの共通した空気を感じさせる、意外と静謐な絵画に惹かれました。

しかしなぜかこの日は定時の閉館時間前に追い出されていまい、ミュージアムショップで図録を買うぞ~と思っていたのに、買えず。
前日に会った日本語を話すキューバ人のうちの一人に偶然会って(…狭い町)、なにかあったのか尋ねてみましたが、決して日本語堪能ではなかったみたいで、結局理由はわかりませんでした。
…なんでだろう。