pico_usagi’s blog

つれづれ鑑賞記を引っ越し作業中です!

白鳥みて比べ①

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盛り上がりついでに、いままで観た『白鳥』を総括。
まずはDVDから。

上左から、

1.スウェーデン・ロイヤルバレエ
ピーター・ライト版。
いまではあまり馴染みのない版かもしれませんが、滑稽さが薄くより現実的なところは西欧的。
美術が北方ヨーロッパ的な暗いムードにまとめられており、よりドイツらしいです。ロットバルトの衣装もカッコいい。
あまり日本公演のない劇団なので、プリンシパルは無名、どちらかというとぽっちゃりしたタヌキ顔のナタリー・ヌードヴィストという人ですが、オディット/オディールの演じ分けがうまい。
観たのがずいぶん前なのでうろ覚えですが、ラストはたぶん自殺型、「愛は死を超越する」タイプ´д` ;。
2002年上演。

2.マイヤ・プリセツカヤ atボリショイ
一応、プティパ&イワノフ版。
伝説のプリマ・プリ様の映像で、1957年上演。映像がかなり悪いです´д` ;。
実はあんまり覚えてなく、見直しておきマウス´д` ;
なんというか、ソヴィエト的編集手腕にビックリなのよ。

3.ヌレエフ版
「奇跡のパートナーシップ」と謳われた、ヌレエフ&マーゴ・フォンテーンによる、テレビ放映向けに収録された映像。
1966年の録画です。
男性ダンサーの役割を変えたというヌレエフらしく、ジークフリートの憂愁に焦点があてられています。
個人には、1.と並ぶ私的ベスト。
ラストはジークフリートのぼっちです。

4.ザハロワ at スカラ座
ボリショイの華・ザハロワ様がミラノ・スカラ座で客演。お相手はロベルト・ボッレという、見目麗しいペア。
…が、あまり印象に残っていない´д` ;
ちょっと冗長な感じのするブルメイステル版だからか。
それとも、スカラ座のせいか?
ラストも覚えいない´д` ;
これも見直してきマウス。
2004年上演。

5.マッツ・エク版
奇人?コレオグラファー・エク氏の異色作品。
1990年上演。
これも悩めるジークフリートバージョンですが、現代的な解釈がかえって感情移入しやすいです。
美術はとてもモダンで、本場ロシアのもっさり具合に比べると、ずいぶんオサレにみえてしまいます。
演出は全然違うけど、あとから考えれば母と息子の関係がマシュー・ボーンの解釈にとてもよく似ている´д` ;。

6.マシュー・ボーンスワンレイク
もっともカジュアルな白鳥として、いまは日本で一番有名な(たぶん)バージョン。
DVDはロイヤルのプリンシパルアダム・クーパー主演版。
現役時代は、元ボリショイのスター・ムハメドフに押されて不遇だったともききますが、実際には実力のあるダンサーです(あたり前か´д` ;)。
1990年代までの英国王室スキャンダルをモデルにしたとかしないとかいう噂もありますが、母の愛を求める王子のお悩みが主題。
白鳥が全て男、というのが話題になりましたが、この衣装が、…、私にはモモヒキにしかみえない´д` ;。
ナイトライフのロンドンっぽさがとてもオシャレ。
「正統な」白鳥とは違うような気がしますが、それなりに楽しいバージョンのひとつ。
1996年収録。


もうひとつ、ビデオなのでいまでは簡単にみれなくなったキーロフ(現マイリンスキー)版があります。
2000年ころ、キエフ・バレエで実見したのが初めての「白鳥」体験だったのですが、それと見比べるために購入。
ゼレンスキーがジークフリートだったはず。
たしか、ファイト&愛は勝つバージョンだったと思いますが、そのせいか、私にとって、長く「白鳥」の正解バージョンだったように思います。

…などなど。
とりとめもなくなりましたが、次回は実際にステージでみたバージョンを振り返りたいと思います´д` ;