STAYHOMEの日々ですね。
久しぶりにブログをみたら、「スパルタクス」の記事が検索上位に出てきてました。
2020年冬公演(あるのかな?)のおかげですかね。
数年前に盛り上がった『スパルタクス』鑑賞ですが、どうも一番古い&グリゴローヴィチオリジナルキャスト(だったと思う)のヴァシリーエフ主演版の記事がなかったので、すっかり忘れてしまっていたこともあり、みてみました。
1977年の映像で、たぶんスタジオ撮り。
古いソヴィエト時代の映像らしく、編集が激しい。まさにボルシェビキちっく。
編集のせいか、少々短めです。
スパルタクスがヴァシリーエフ、フリーギアが奥さんかと思ったらベスメルトノワ。
クラッススがリエパです。
ヴァシリーエフのスパルタクスは、ムハメドフほど変態っぽくなく、ちょうど等身大に「スパルタクス」な感じ。
リエパに期待してたんですが、メイクのせいか、今見ると変態ぽいです。
今まであまり期待したことなかったんだけど、久しぶりに見るとエギナいいなあ。
クラッススがややサイボーグですが、あらためてみると、スパ&フリーよりクラ&エギナのカップルのほうがペアの踊りにみどころ多いね。
前者が平和なカップル、あるいは哀愁のペアでしかないのに比べ、ギラギラ感がエキサイト要素なのかしら。愛人間の駆け引き感が半端ないです。
思うところはもっといろいろあったような気がするのだけど、そのあと勢いに乗って続けてアコスタ主演版をみてしまったので、印象が薄くなり…。
アコスタ版は前回割とピンと来なかったけど、基準的な『スパルタクス』をみた後では、基本を理解した後になるせいか、案外楽しめました。
まず、BDなので音が断然いい。
ハチャトリアンの組曲が、プロコフィエフ同様、バレエ音楽の特性なのかもしれないけれど、繰り返しのフレーズのバリエーションで演出されているのが面白いなぁ、と思いました。
アコスタさんは、今回思ったけど、グリゴロ様式の変態的足の動きが身についていないので、ちょっとものたりなかったのだなぁ。
グリゴロの振付は、足の動きがやはりかなり特徴的なような気がしました。
でもリフトはうまいし、全体的にエレガントなんだよね。
クラッスス&エギナのペアは、今回はよかったなぁ。
マリア・アラシュも、今回観ると、すごくエレガントな踊りのできる人なんだなぁ、と思いました。
ヴァシリーエフ版、ムハメドフ版のエギナより人間味あふれるコケットではないんだけど、クラッススとのバランスもよかった。なんというか、権力者的ベストカップル(笑)。
クラッススも、あらためてみると、ローマ軍=貴族という鼻持ちならぬ感じが似合っているような気がしました。ちょっと細いダンサーですけどね。リフトはもう少し頑張りましょう(笑)。
ということで、全体舞踊としてみると、やっぱりグリゴローヴィチ版『スパルタクス』は面白いんだなぁ~と思いなおしました。
なぜか悪役のエギナにみどころが多い(もちろん、カプツォーアのフリージアも抒情的でうまい)ので、ザハロワのエギナもみてみたいな~、と、急に盛り上がってしまいました。