ベルリンは、2003年のドクメンタへ行ったついでに、カッセルから電車で立ち寄ってから2回目。
当時は「ミッテ」地区の再開発が話題になっており、ソニーセンターなど、新たに建築された現代建築を美術館巡りと抱き合わせて廻ったものです。
ホテルは「フォーラム」という、アレクザンダー・プラッツ付近にあるいかにも共産主義時代的な大ホテルで、まだまだ東地区は怖いなー、と思った記憶があります。
今回も基本的には東ベルリン地区を通った感じで、博物館島(しかし今回はミュージアム見学がいっさいなし。まあ、ペルガモンは一度行ったし、現在は改修工事中とのこと)訪問などがありました。
何気に、ベルリンの壁も崩壊から30周年だったようです。
今の若い方はあんまりピンと来ないかもしれないけれど、私の子供時代はまだ「東西対立」というものが現実に残っていて、歴史の資料集なんか見ながら、ペルガモン博物館なんて絶対にいけないだろうな~(=東側だから)、と真剣に思っていたものです。
この壁を越えようとしただけで射殺される、というのは現実で、『サイボーグ007』の004ハインリヒも、ベルリンの壁を越えようとしてサイボーグになった、という設定もあった時代。
前回も訪れた時には少しうるっときたような記憶(というか、ベルリンで戦争をかなりし感じた)がありますが、今回は現地ガイドさんの話から、壁の東西、というものが現実だった人の肉声を聞くことができ、興味深かったです。
何気にみえる壁の上方の丸い仕上げの部分が石綿で、濡れるとヌルヌルになり、登りにくくなるのだとか。
説明がないと、ただぼんやり見てしまうところですよね。
壁の西・東と、テレビ塔
前回の訪問からすでに16年経っているわけですが、付近にはメルセデスベンツの大きな社屋(センター?)なんかも経っていて、都市の再建は一層進んでいる様子。
ただし日曜日だったので、すごくのんびりした街の風景だったように思います。
ベルリンは建築のスケールがとにかくに大きい(物差しが違う、というか基礎になっている人体自体が大きい、といった感じで)、と思ったのが前回でしたが、今回は駆け足だったせいかすぐになじみました。
ちなみに、メルケルさんのアパートメントの下を通りました(警官がうろついていたので、ガイドさんが教えてくれました)。
博物館島のすぐ近くで、日曜日なので蚤の市が出てました。
まだ準備中でゆっくり見られなかったけど、アンティークの卵スタンド(ドイツ人はゆで卵スタンドが好きだなあ、と思う)を見たかったです。
前回は改修中で全貌が見られなかったブランデンブルク門も、今回は通り抜けることができました。
ちなみに、ツアー旅行なので効率よくトイレ休憩を入れていただき、この付近のホールで皆で列をなして待っていたところ、ガイドさんが「泥棒がいますよ」と警告してくれました。
スリのイメージといえばショボくれたおじさん、というイメージがありますが、現代は若い女の子が多いとのことで、この日注意されたのもエキゾチックな風貌だけど現代的な格好をした若い2人でした。
観光客かなぁ、とか、学生かな、と思った人だったので、なんとなく、ヨーロッパの移民社会の現状を垣間見たような気がします。
ちなみに、みんな日本語で「泥棒」を伝え合ったので、なんとなく警戒感が伝わったらしく、すごく自然に何もなかったようなふるまいをして彼女たちは姿を消しました。